ノート・レポート 関係府省・関係団体の皆様へ

≪関係府省・関係団体の皆様へ≫

学校における働き方改革の推進について

∼ 学校現場の負担軽減に御理解・御協力をお願いします ∼


○ 本年1月に中央教育審議会において、学校における働き方改革の推進に係る提言が取りまとめられました。これを受けて、文部科学省はこれからも、子供たちの未来のため学校が質の高い教育を提供し続けられるよう、働き方改革の取組を強力に進めてまいります。

○ 今、学校現場では、教師の長時間勤務の深刻な実態があります。これまで学校は、社会の要請を受けて、子供に関わる様々な業務を担ってきましたが、過労死なども社会問題となっており、ここで教師の働き方を変えなければなりません。これは Society 5.0 といった変化の激しい時代を生き抜く力を子供たちに育むためにも重要です。教師がこれまで以上に子供たちの指導に専念できるよう環境整備していく必要があります。

○ こうした中で、例えば、学校は、多様な機関から依頼を受け、子供・家庭向けの周知などを行っています。特に夏休みなど長期休業前は依頼が多く、子供たちの成績処理で忙しい時期にも関わらず、学級ごとに配布物を仕分け、学級担任が一枚ずつ配っています。各機関からのそれぞれの依頼は小さいですが、これが積み重なることで負担が大きくなっています。

○ こうした各機関からの依頼について、今後は、関係機関の皆様にも御理解・御協力いただきながら、例えば、

・ 学校への子供・家庭向け周知等の依頼は厳に精選いただき、学校を経由しない方法(公共施設等での配布、インターネットや広報誌への掲載など)を活用いただくこと

・ 学校に依頼せざるを得ない場合も、学校への依頼方法は教育委員会等の判断に、周知方法は各学校の判断にそれぞれ委ねていただくこと、また、配布が必要な場合は、児童生徒分の部数を確保した上で、学級担任が配りやすいよう、例えば、あらかじめ 40 部ずつ仕切りを入れること

・ 作文・絵画コンクール等について、学校単位での応募や学校による審査や取りまとめを要件としない、また、学校経由での子供への周知を求めないようにしていただくこと

・ アンケートへの回答など、学校の関与が不可欠でないものについては、学校が集約することを前提とせず、直接各機関に送付できるようにしていただくこと

など、御配慮いただきたいと考えています。

○ これからも、子供たちの未来のため学校が質の高い教育を提供し続けられるよう、文部科学省として全力を尽くして取り組んでまいりますので、皆様も学校における働き方改革に御理解・御協力をお願いいたします。

平成 31 年(2019 年)3 月 18 日
文部科学大臣 柴山昌彦